『グループポーズ』を使ってSS(スクリーンショット)撮りたいだけなのに?
Patch7.2 で絞りやフォーカスが、以前よりかなり細かく設定出来る様になりました。
『グループポーズ』を使ってスクリーンショット撮りたいだけなのに、なぜややこしくするんだろう?
そう思っている人も、中にはいらっしゃるのではないでしょうか?
Patch7.2 でのグループポーズにおける修正点は以下の通り。

なぜ変えたのか?
それは、釣り好きの人がFF14で釣りが出来る喜びが有る様に、カメラ好きの人がFF14でカメラ撮影の喜びが得られるようにしたのだと思います。
とは言っても、カメラ好きの人達だけが使うとしたら、あまりにも勿体ないですよね?
みなさんも、ぜひ使えるように頑張りましょう!
ここからは、難解な専門用語を避けながら、「どう変わって、それが何に使えるの?」というところを実例を交えて分かりやすくご説明します。
「被写界深度」って何?
「被写界深度」って、そもそもの言葉の意味が謎?

『被写界深度』を私たちが一番分かり易い言葉に直すなら、「ボケ具合」のことです。
「ボケ具合」とは?
ボケ具合って見て分かるの?


そうですね!
実際に見た方が分かり易いですね!
左側は「被写界深度0」の状態、右側は「被写界深度MAX」の状態です。
少し極端ですが、その方が分かり易いのでこのまま見て下さい。
どうでしょう、背景が明らかに違いますね?
それと同時に「周囲をぼかすこと」で人物が浮き出て見えます。つまり、立体感が生まれます。
ボケを表現する理由はいろいろありますが、この立体感を表現することが目的の一つです。
※スマホの場合は画面が小さいので、画面を横にして見て貰う方が良いかもしれません。


絞り値(F値)による「ボケ具合」の違い
絞り値(F値)とは、先ほどの説明の通りです。
もし自分で簡単に実験するなら、ご自分の手でマル(👌)を作って輪の中を除いて見て下さい。
いつもより遠くがよく見える様になりましたね?
この遠くまでクッキリ見える状態が『グループポーズ』で言う、絞りが最大(F22.0)の状態です。
「F値」が最大という言葉から「開いた状態」をつい連想しがちです。
ですが、「絞っている」わけですから、「最大」に絞る = 閉じた状態に近い状態ということです。
では、実際のSS画像の方でも見てみましょう!
先ほどは「人物と背景」の関係で見ましたが、今度は風景として見てみましょう!


さっきと比べて分かりにくいですが、遠くの風景が「ボヤけたり、ハッキリ見えたり」していますよね?
これが「絞り値(F値)」の効果なのです。
この「絞り」については、この後ご説明します。
「被写界深度」と「絞り、フォーカス、撮影距離」との関係
実は、「絞り(F値)」「フォーカス」「撮影距離」の3つの組み合わせこそが『被写界深度』を作っているのです。
(カメラの場合はシャッタースピードも関わりますが、『グループポーズ』の場合はそこは考えなくて良いですね!)
この3つのキーワードは、この先も登場します。ワードだけで良いので覚えておいて下さいね!
それでは順を追ってご説明します。
「フォーカス」
「ピント」のことです。ですから、たった一カ所にしか合いません。
これは当然ですよね?
「絞り」
これは、ぼやけたり、ハッキリクッキリ見えたりすることだと思っている人もいると思います。
概ね合っていますが、ピントの合う範囲が広がったり狭まったりすることなのです。

詳しく知りたい人は『こちら』をご覧下さい。(出典:SONY公式ページ)
パッチノートには『絞り値(f値)』と書かれています。
カメラの絞り値(F値)は、「大文字のF(F値)」で表記します。
小文字の「f」は焦点距離を表す記号として使われるため、区別するために大文字の「F」で表記されます。
そうなると「パッチノート」は誤植なのだろうと思われます。
被写界深度
『被写界深度』の役目は、「ピントがあった範囲を広げたり、狭めたりする」事です。
ハッキリ見せる範囲は、『絞り値』を使って調節します。
フォーカス(ピント)は、一箇所にしか合いません。


『被写界深度』と言うのは?
被写界深度が『浅い』とは?
「ハッキリ見える範囲」が浅いという意味です。(「絞り値」の数字が小さい時)


被写界深度が『深い』とは?
「ハッキリ見える範囲」が深い(広範囲)という意味です。(「絞り値」の数字が大きい時)

- 「被写界深度」が浅くなる時
- 絞り値(F値)小さくなる
- レンズの焦点距離(フォーカス)長くなる
- 距離(被写体とカメラの間の距離)短くなる
- 「被写界深度」が深くなる時
- 絞り値(F値)大きくなる
- レンズの焦点距離(フォーカス)短くなる
- 距離(被写体とカメラの間の距離)長くなる
➡ 被写界深度が浅くなる・・・背景のボケが強くなります。
➡ 被写界深度が深くなる・・・背景もハッキリします。
もっと豊かな表現力を身につけたい
『表現力』と言うのは、抽象的です。
「見せたい物を自分の意図した通りに見せる力」と考えれば良いでしょうか?
あなたの頭の中に「何を見せたくて、それをどう見せたいのか?」があって、それを相手に伝える手法が表現力です。
ですから、『豊かな表現力』とは「あなたの感性で思い描いたイメージの通りに相手に見せられる力」のことです。
「ボケ表現」はいつ使う?
ボケ表現なんて、何処で使うのかな?

そもそも「ボケ表現」って必要なのでしょうか?
SS(スクリーンショット)画像に「ボケ表現」を使うとしたら?
- 被写体を際立たせる
- 疑似的な立体感と臨場感を出す
- 雰囲気を出したりする効果
- やわらかい印象を与える
- 幻想的な効果を生じる
他にもいろいろありますが、こういった表現を加えたい時に使います。
数値が細かくなった理由
パッチノートの変更点をもう一度おさらいです。

ここで「数値が細かくなった理由」を考えてみることにします。
今回の変更ですが、「フォーカスが 100 ➡ 400へと大幅に増えた」という事ではありません。
そうではなくて、その間隔が細かくなったということなのです。
(なお、101,401と言う数字は、0 〜 400までを数えるからです。)

そして、「この400段階をフル活用するのか?」というと、そういう訳ではないのです。
実際には、どこかある「ピントの位置」の前後だけしか使わないのです。

言い直すと『どこかのあるピント位置付近しか使わないけれど、その前後を細かく設定出来る様になった』ということなのです。
でも、「言っている意味が少し分かりにくい!」と思った人もいますよね?
そこで、実際のSS画像の例をご覧頂きながら、ご説明することにします。
『検証 その1』フォーカスによる変化

SS画像で「実際どうなのか?」を見ることにしましょう!
先ほどからご説明しているように「フォーカス」とは「ピント」のことです。
「ピント」は、一カ所だけにしか合いません。
「ハッキリ ↔ ボヤッと」ではなくピントが合った場所のみがハッキリ見えます。
逆にピントが合わなければ、ボヤッとしか見えません。
そして、「ピント」が合う部分というのは、 0〜400の数字のごく一部分だけです。

ですから、『グループポーズ』で「フォーカス」を 0 ➡ 400 まで動かすのは無意味です。
どこかでピントが合えば、その前後を少しだけ動かす程度で十分です。
そして、今回の変更で「少しだけ動かす」部分がとても繊細になったのです。
実際のSS画像で確かめて見よう!

フォーカスを少しずつ動かしてみます。
なお、被写体との距離でフォーカスの数字は大きく変わります。
今回の距離の場合は、この数字なのだと思って見て下さいね!
フォーカス:35

フォーカス:40

フォーカス:42

フォーカス50

フォーカス61

フォーカス108

そして「フォーカス0」の状態は、どこにもピントが合ってないので、この様に何も見えませんね?

コレを見れば、もうお気づきになったと思います。
以前の『グループポーズ』に比べて、かなり細かく「ピント」を合わせられる様に変わりました。
良い意味で『100段階 ➡ 400段階』へ変更した効果が出ていると言えます。
「フォーカス」の細かな設定をどう使う?
「フォーカス」を細かくしてどうするの?


撮影者が意図するピント位置を作れるという事かな?
ここでも、4枚のSS画像をご覧に入れます。
周りが見えるとかえって分かり難いので、わざと「絞り値0(F0.5:後ろがぼやけた状態)」にしています。
「花束と人物」のフォーカス(ピント)をそれぞれ見比べてみて下さいね!
① フォーカス:54
①では、花束はハッキリしていますが、人物はボヤけています。
つまり、ここまでフォーカス(ピント)調節が細かくなったと言うことなのです。

② フォーカス:60
②では、花束も人物もハッキリしています。

③ フォーカス:74
「ピント」的な善し悪しは別として、 ③の方は後ろの木にも多少ピントが合ってる状態と言えるでしょうか?

④ フォーカス:78
④は、今度は花束がボヤけてしまい、人物だけがハッキリと写っています。

「こんなにフォーカスが細かくなってどうするの?」と思った人もいるかもしれませんね?
フォーカスを当てる場所としては、「花束をあげる自分」「花束を受け取る相手」「花束」「相手と自分と花束」など、それぞれ自分が当てたいところへ意図して当てられるようになりました。
そして、自分はボカす(相手が鮮明に見える)、或いは、自分と相手に焦点を当てることで周りの景色から浮いて立体的に見えるなど、ドラマのワンシーンのような表現も意図して出来る様になりました。
使い方はあなた次第ですが、その為の選択肢が増えたと言うことですね!
『検証 その2』「絞り値(F値)」による変化
今度は「絞り値」の変化を見てみましょう!
もう一度『被写界深度』をおさらいします。
フォーカス(ピント)は、一箇所にしか合いませんね?

『被写界深度』はピントが合った位置の周りもぼやけない範囲の事を言っています。

『浅い』とは?
「ハッキリ見える範囲」が浅いという意味です。(「絞り値」の数字が小さい時)


『深い』とは?
「ハッキリ見える範囲」が深い(広範囲)という意味です。(「絞り値」の数字が大きい時)

実際のSS画像で確かめてみよう!
SS画像は5枚あります。周囲の景色が徐々に変わって行くことがよく分かります。
「何を見せたいのか?」を決めると「どの程度背景をボカすか?」も決まります。
ハッキリする部分を大きく取りたいのか、被写体にピントをグッと狭めて撮りたいのか?
これは、ご自身の感性次第でしょうか?

今度は「絞り」を少しずつ動かしてみます。
なお、このSS画像は、いずれも「フォーカス:38」固定にしています。
① 絞り値:12(F2)
後ろの山は勿論のこと、手前の草木もハッキリ見えません。
この場合、本来ならフォーカスの調節も必要です(比較しにくくなるので、今は触りません)。

本題に関係ないですが、① ではエフェクトが途切れています。
これはフォーカス(ピント)のせいです。後ろの剣のところまでフォーカスが届かないからです。
こういう所は設定が細かくなった分、その影響が出ますね?
② 絞り値:16(F3.2)
「剣と盾」がハッキリ見える様になるのは、 ② からですね?

③ 絞り値:19(F4.5)
手前の草木はハッキリと見える様になりました。
絵的に言えば、 ③ 〜 ⑤は、まあ良い感じではないでしょうか?

④ 絞り値:25(F9)

⑤ 絞り値:30(F16)
流石に後ろの山までハッキリと見えます。

絞り値:30(F16)は「被写界深度」無効とほぼ同じです。
オートフォーカスの状態で「絞り値」を変える
今度は「フォーカス」をオートにしたまま、「背景」だけを変化させて見てみましょう!
この様に「フォーカス」をオートにしておくと、操作の難易度がかなり下がります。
「自分にはちょっと操作が難しいな?」と感じたら、「オートフォーカス」のままで「絞り値」だけ変更してみましょう。
絞り値:4

絞り値:10

絞り値:15

絞り値:33

より細かく繊細になって表現力が高まった?

細かな表現まで出来る様になりましたね!
でも、ちょっと操作が分かりにくいよ〜

こうしてみると凄く細かな調整が出来る様になったことが分かりますね?
「そんなの面倒だ!」と感じる人もいれば、「細かな表現が出来る!」と喜んでいる人もいるでしょうね?
この機能は、使っても使わなくても良いのです。
使わない場合は『被写界深度』を切っておきましょう!
そこはご自分の「SSスタイル」に合わせて下さいね!
フォーカスと絞りの組合わせで表現力アップ
周囲をボヤッとさせたい時は「絞り」の調節、被写体のどこにピントを合わせたいかはフォーカスの調整です。
それぞれに役割があります。
ここまで見てきて分かると思いますが、「フォーカスと絞りの合わせ技」こそが『被写界深度』なのです。
これらを上手く使って「表現力豊かで臨場感のあるSS画像」へと一歩近づくように考えて見ましょう。
ご自分の「最適解」を見つけて下さいね!
新設定を利用したSS画像はどんな風になる?

実例としてSSを撮ってみましたよ!
ここからは、実際のSS画像をサンプルとしてご覧に入れながら考えて見ましょう!
例えば「武器エフェクト」を見せたいと思ったら?
背景は少しボカし気味にするとエフェクトがクッキリと見えますよね?

背景をボカすことで、この様に人物や装備エフェクトをよりハッキリ見せることが出来ます。


他にも、背景をほんの少しぼかすことで?
背景と人物が重なっても、背景に人物が埋もれてしまわない効果もあります。

最後のSS画像だけは「ぼかしていない方」も一緒に載せておきます。
ここは本当に好みだったり、見せたいものがどれか(どこか)の問題となりますね?


絞り、焦点を変えて撮る場合の例
見て分かり易い例も上げておきます。
「絞りと焦点」を変えて、どんなことが出来るかをご覧下さい。
説明にもあった「意図したSS画像が撮れる」という例です。
誰に?どこに? 焦点を当てたいかを意図的に決めて撮れます。
- 絞りを『F1』に調整した後、フォーカスを調整します。
- その後に「絞り(F値)」を再調整します。
被写界深度を切った状態

手前(私)が中心

相手(NPC)が中心

2人が中心

絞り(F値)の「推奨値」について
場面に合わせた「F値」ってあるの?

最後に『F値』の数字が変えられると言われても、どの数字にすれば良いか全然分からないよ〜」と言う人のためにも、『シーン別』F値の推奨値をここに書いておきます。
- 人物を撮る場合
- F2.8~F4前後 被写体以外の情報をボカす
- ただし、人数が2名以上でピントを合わせたい時は、これよりもう少し数字を大きくします。
- 風景写真を撮影する場合
- F8~F11前後 全体にピントを合わせる
- クッキリ撮りたいなら最大値でも構わない
- ボケを活かした撮影をする場合
- F1.8、F2.8など ただしボケが強くなるのでご注意下さい
- 暗い場所での撮影をする場合
- F1.4~F2.8前後 多くの光を取り込む
- なのですが「グループポーズ」には、明るさ設定があります。なのであまり関係ないかも?
- 光芒や光の軌跡を表現する場合
- F14~F22まで これが定番なのですが「グループポーズ」ではそもそも光が流れません。
- 光のボケ具合で言うなら、少し数値を小さくすると多少は使えるかな?
※ すぐ下にある「F値の表」を参考にしながら、設定して下さいね!
F値 | 絞り | F値 | 絞り | F値 | 絞り | F値 | 絞り |
---|---|---|---|---|---|---|---|
0.5 | 0 | 1.6 | 10 | 5.0 | 20 | 16 | 30 |
0.56 | 1 | 1.8 | 11 | 5.6 | 21 | 18 | 31 |
0.6 | 2 | 2.0 | 12 | 6.3 | 22 | 20 | 32 |
0.7 | 3 | 2.2 | 13 | 7.1 | 23 | 22 | 33 |
0.8 | 4 | 2.5 | 14 | 8 | 24 | ||
0.9 | 5 | 2.8 | 15 | 9 | 25 | ||
1.0 | 6 | 3.2 | 16 | 10 | 26 | ||
1.1 | 7 | 3.5 | 17 | 11 | 27 | ||
1.2 | 8 | 4.0 | 18 | 13 | 28 | ||
1.4 | 9 | 4.5 | 19 | 14 | 29 |
※スマホは左右にスライド
ピントの落とし穴にご注意!

「ピント」が細かくなったので注意して下さいね!
最後に注意点を一つだけ。
下記の2枚の比較を見て下さい。何か気がつきましたか?
この2枚は「絞り値」は違いますが、ピントが同じです。
よく見るとピントが、顔ではなく右腕の方へ合ってしまってますね?
「絞り値」を変えて行くとそれが余計に目立ってしまいます。
今回は、サンプルとしてわざとピント位置をずらして撮影しています。
ですが、フォーカスが細かくなったという事で、これからはこう言うことも起こる様になります。
以前よりも、フォーカスを正確に合わすように気をつけて下さいね!


おわりに

もっといろいろな表現をしたい人には、より楽しいツールになったかもしれませんね?
細かすぎて戸惑う人、細かくなって喜ぶ人、人それぞれ、様々だと思います。
ですが、表現力豊かな撮影が出来るようなったのは、確かなことだと思います。
どう使うかはその人の感性次第とはなりますが、いろいろと楽しみながら試してみて下さいね!
この設定のお陰で、あなただけの『傑作SS』が生まれるかも知れませんよ!
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