開発パネル『UIについて』講演内容
小田切 慧さんのご紹介から
今回の『PAX West 2024』の中での「開発パネル」に参加ということで、『小田切 慧』さんがアメリカでの初公演を行いました。
今回は、その時の模様をお伝えします。
なお、いつものPLL(プロデューサーレターLIVE)はシビアな内容を即時お伝えすることを目指しています。
ですが、今回は急ぎの内容は特にないので、私がゆっくりと見てから、お伝えさせて頂きました。
小田切 慧さんは、知っている人は知っているのですが、知らない人は知らない人です。(当たり前?)
裏方スタッフさんで、仕事は「ゲームUIデザイナー」です。
国内では、時折顔を見せておられることもあり、知っている人もいると思います。
「新生」の時代、つまり最初から今までをずっと担当されているので、もう大御所と言ってもよい方です。
表に出てくる機会は殆どないのですが、誰もが知っているところでは『グループポーズ』機能の開発者さんです。他にも『楽器演奏』システムなどもこの方のご担当です。
その他にも「水中を泳ぐところ」「マウントのフライング」など、いろんな部分のUI開発をされています。
詳しくはこちらを見て下さいね!
開発のお仕事内容は?
主なお仕事はこんな感じ。(英語なのでパッと見ではわからないかも?)
業務担当領域はこんな感じ!(こっちは日本語がついてる!)
新生FFXIVのUI設計
FFXIVの「新生」スタート当時は、いろんなことを決めていく時代でした。
この時、一つの大きな問題がありました。それは、今でも皆さんが時折り悩むことです。
初めてFFXIVを遊ぶ際に皆さんが悩むこと・・・
それは、これ!
- 『マウス・キーボード』にする?
- 『ジョイコントローラー』にする?
旧FFXIVは、別名『根性版FFXIV』と呼ばれていました。その名の通り、欧米に合わせて「マウス・キーボード」が主体に作られていたそうです。
そうすると?
最初のハードルが高くなり、操作も大変だったから、遊びたくてもライトユーザーではすぐに遊べる人も少ない?
マウス・キーボードか? ジョイコントローラーか?
どっちも使える方が、ユーザーの幅が広がるんじゃない?
FFXIVを作り直して、「新生」をスタートしようと思った吉Pは、
『新生FFXIV』では、両方とも使えるように設計しよう!
と考えました。
「やっぱ世界を取らなくちゃね〜」と言ったかどうかはわかりませんが、「世界で戦えるMMOタイトルを作る」という言葉がちゃんとここに書かれていますよね!
どちらも使えるから悩むんでしょ?
まあ、確かに!
これが悩みの元凶でもあるのですけど、そのお陰でどちらの方法でも遊べる様になったのです。
そして、当時のテロップはこの様になったのです。
結果として、悩みの種が生まれたのでした・・・。
ではなくて、大勢の人が自由に遊べるようになりました。
こうして、FFXIVは「どちら遊んでも遜色ないゲーム」になりました。
その為に苦労したのは、小田切さんです。
担当になった当初、最初に思った感想は「ヤバイ!」だったそうですよ!
世界的に見るとどっちが多い?
初めてFFXIVで遊ぶ人は、必ず「どっちで遊べばよいのですか?」と悩みますよね?
今回、その統計結果が初めて世の中に発表されました!
どっちの方が多いの?
それによれば?
日本だけゲームパッドが多いです〜
どうして日本と欧米でこんなに分かれたかというと?
欧米の方々が昔から遊んでいたゲームが沢山ありました。そして、それらはみんなPC向けだったのです。
だから、元々がマウスとキーボードを使っていた訳です。
でも、少ないとは言っても、欧米でもゲームパッド派が3〜4割もいますよね?
その原因は、欧米でも最近になってゲームを始めた人は、ゲームパッドの方を選ぶからだそうです。
結局は好きな方で良いのですね!
ですから、どっちか悩んでいるお友達にはこう言ってあげて下さい!
「どっちでも良いよ!」
一人称視点? 三人称視点?
日本では、基本的に「三人称視点」です。
皆さん多分そうして自分自身を眺めながら遊んでいますよね?
日本では、実に97%の人が「三人称視点」で遊んでいます。
ところが、欧米では昔からのゲーム(特にシューティングゲームなどを中心に)のほとんどが、自分自身は見えない「一人称視点」で作られているのです。そして、これらのゲームの多くは視点を変える機能はないのです。
つまり、自分自身が実際に見ているかの様な視点で自分がいっさい映らない状態、その状態でいつも遊んでいたから、FFXIVでも必然的にそうなったそうです。
従って、設定のところも?
日本では「三人称視点」用である「レガシー設定」の方が多いそうです。
海外ではその逆の「スタンダード設定」が多いということですね!
スタンダード、レガシー設定は、一人称、三人称視点に影響します。
反対に設定していた人は、一度設定を変えてみて試してみてね!
(慣れもあるので、変えたほうが良いとは言えません)
グループポーズ(グルポ)の歴史
初めに『グループポーズ』システムを作った人とご紹介しましたが、仲間内で色々と楽しそうな機能を作っていたところ、「これは何かに使えるんじゃないか?」となったことが、そのシステムを作るキッカケになったそうです。
グループポーズがなかった頃
最初の頃は、グループポーズは無くて、みんなバラバラの動きをした状態を撮っていたのです。
みんなバラバラになる〜
そう!
「エモートを合わすのが難しい」というか、出来ない!
そんな時に作っていたある機能が「これ使えるんじゃない?」となったそうです。
それは、「コピーキャラを配置して、エモートを繰り返す機能」です。
そして結果は?
結果、みんなのエモートを無事合わせることが出来ました。
これを利用すれば、全員を個別に合わせる事もなく綺麗に揃ったSS(スクリーンショット)が出来ます!
これまでに改修しながら作った追加機能は、こんなに沢山あります!
これを見ると「グループポーズ」はパッチ3の頃にスタートしたのですね!
もうそんなことは忘れていますね〜
でも?
そんな中で、時々こんな事件が起きているそうです。
あれ!俺そんな機能が出来たって聞いてないよ?
これに対して、小田切さんの回答は?
「ええ、確かに言ってなかったですね!」
「楽しければ良いでしょう!」
えぇ〜〜!
そんなのでいいのか!
でも、普通にやったら当然怒られますから、お二人の間にはそれだけの信頼関係があるのでしょうね!
パッチ7.1以降の予定機能
「これからできる様になるはずです」という機能の紹介がありました。
フッキング中のグルポ
フッキング中に撮影したくても出来ませんでしたが、このカッコいいSSが撮れる様になります。(パッチ7.1予定)
釣り上げたところも撮れるといいけど、そこまで出来るのかな〜、そこまでは無理なのかな〜?
楽しみですね!
縦長のSSを撮りたい!
こう言った『縦長のSS』を撮るには、一つだけ困ったことがありますよね?
それは?
首を横に傾けないと分からない?
真っ直ぐに見たままで、被写体が移動できるようなUIへ改修中だそうです。(パッチ7.1予定)
会話が吹き出しで見られる!
ゲーム世界や漫画の世界では、吹き出しが使われています。ゲームの場合は無くてもいいですが、有ればあったで面白いですよね?
吹き出し表示の方は既にもう出来てあがっているそうなのです。
ですが、いろんな場面を想定したり、調整したりしないといけないので、実現に向けて確認、開発、修正中だそうです。
この様に吹き出しで見える様になるそうです。
この絵だけ見てると今ひとつパッとしないのですよね?
でも私が思うには、「誕生パーティ」なんかで、みんながハウスに集まった時に「誰が喋ってるの?」ということがとっても分かりやすいですよね?
面白くて良いのではないでしょうか?
今喋ったのは私だよ〜〜
あなたは、喋り方ですぐわかります!
私もわかりますか〜?
ホワイトボード機能
以前から話題になっていますが、零式の打ち合わせなどに使えそうです!
早くできるといいですね!
こちらも、まだもう少し開発時間がかかるそうです。
おわりに
いかがでしたか?
もっと色々教えてほしかったですね!
短い時間の公演時間だったので、話もそんなに沢山はなかったのですが、これからも楽しみな機能をいっぱい作って欲しいですね!
もうすぐパッチ7.1のPLLがありますから、また色々と状況も分かることでしょうね!
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